雨の朝
昨日の夜の散歩は雨降りの中。
その雨も夜中には一旦止んだのですが、
今朝起きてみたら再び降っていました。
今日から気温上昇の予報だったんですけどね。
でもめっけもの!
涼しい中で散歩ができました。
雨降りなので今日は緑道散歩。
ナインが行くのでしょうがない!、そんな気持ちのバローを抱え、
まずはナイン&バローです。
雨はさほど強くはありませんでしたが、
カフェ・ド・ピーゾは軒下へ避難。
この頃のカフェ・ド・ピーゾは、日の出から日没まで常に満員御礼です。
朝から晩になるまで、鳴きながら啄ばんでいます。
続いてはリンク!
今日は順当な滑り出しです。
リンクはベランダへ出るのが何よりも好き。
日に何度も出ては、べたぁ~っとベランダに引っ付いてます。
もちろん、今これを書いているこの瞬間も。
そうそう、ピーゾたちの話。
巣立ったばかりの雛たちも、
親に連れられてやってきています。
そのどの子も、甘えて嘴を開き、
親との関係を確かめるように餌をもらっています。
リンクの次は、テトとカイ。
カイは、昨日の喧嘩の後ちょっと元気がなく
鼻か喉が詰まったようにゴロゴロいってました。
原因はあれこれ想像できるのですが......。
おい、大丈夫か?
テトがそう心配しているように、感じます。
でも今日は昨日よりも大分改善し、散歩にも普通の足取りで行きました。
だからもうちょっと様子を見てみることにします。
何だか今日は、テトが保護者に見えるなぁ。
ピーゾたち、いや、スズメたちは1日中カフェ・ド・ピーゾに居る。
巣立った雛たちに、ちゃんとあれこれ教えているんだろうか?
餌場はここ、とだけ教えられた雛たちは大丈夫なんだろうか?
ちょっと、心配です。
そしてお次は、ノエル!
ノエルはいっつも、元気よく、嬉しそうに、
そして弾けるように、飛び出して行くんです!
緑道の草花は、
もうすっかりノエルよりも背が高くなりました。
なんだこいつらは......知らぬ間に伸びやがって!
差し足............忍び足っと。
そして最後は、デナリです!
お待たせ、デナリ!
もう雨もすっかり上がり、この後一気に青空に。
気温もみるみる上昇し、夏日です!!
さぁデナリ、遊ぼうかぁ!!
晴れ渡った空の下へ戻したカフェ・ド・ピーゾから、
たくさんの鳴き声が聞こえてます。
雛たちの鳴く声も、相変わらず甘えを帯びている。
ピーゾたちの餌を、一昨日注文した。
今回は24kgの注文。
今では1kg1袋が1日もたない。
だから24kgと言っても、1ヶ月に満たない量です。
恐るべし!!
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青のヨーヨー
僕は縁日のヨーヨーが好きだった。
テキヤに小銭を握らせ、頼りないこよりと交換する。
随分痩せっぽちになって返ってきたそれは、
ヨーヨーへの唯一の手段。
色とりどりに揺れ動く球体は、
掬う輪を全て水に浸している。
テキヤは不敵に笑う。
駄菓子屋へ行けば、どれだけの物を買えるだろう。
不条理な現実が待ち構える。
こよりが切れたら一巻の終わり。
でも僕は、青いヨーヨーだけを見ていた。
そして縁日ではいつも、
青いヨーヨーを右手の中指にはめ、鳥居をくぐった。
振り返る段上の喧騒は明るく、平和だった。
そこでもっと時を過ごしたい、そんな思いを抱いて階段を下りた。
帰る先は闇に包まれ、とても寂しく見えたんだ。
縁日の魔法、青いヨーヨーの魅力は
鳥居を抜けた瞬間から色褪せていった。
でも僕は、家に帰りつくまでヨーヨーを揺らし続けた。
ゴムが切れてしまえば魔法は再び僕に訪れ、青のヨーヨーは再び蘇る。
そんなこともあったけど、大抵は僕の右手にヨーヨーは納まり続けた。
小銭と引き換えにした、青いヨーヨー。
それはあくる日、机の上に転がっていた。
次の日も、また次の日も。
斜陽が中の水の存在を知らせ、垂れ下がったゴムが現実を教えた。
ゴムはどこにでもあるごく普通の家庭用のもの。
それは台所を指し、母親の後姿を想起させる。
そして、小銭をヨーヨーに変えてしまった申し訳なさが喉を上下させた。
やがて青のヨーヨーは萎んでいく。
あるいは、破裂して机に水を撒く。
青は小さくなり、残骸は無残な物と化す。
そんな青のヨーヨーは、今でも水に揺れているんだろうか。
子供たちに魔法をかけ、不条理な現実に直面させているのだろうか。
僕は縁日の、青いヨーヨーが好きだ。
それは僕に儚さを教えてくれ、
それは僕に抱える優しさを知らせてくれた。
机の上で斜陽に照らされた青のヨーヨーを、
僕は今でも思い出す。