生と死の選択 (前編)
今日も朝から青空が広がっている。
見上げる太陽はとても眩しい。
でも吹きぬける風は、ハッキリと分かるほど冷たい。
もし心に形があるなら、その外枠を震わされているような、
そんな寂しさを感じる。
今日の散歩にはナインも加わり、リンクは嬉しそう。
念のため首に巻いたアイスノンも要らなかったかもしれない。
緑は青く、陽射しは明るく、先行く道も永遠に続くように見える。
なんだか温かく、
なんだか優しく、
何もかもが順調に呼吸をし、行動しているように見える。
森から聞こえる命の灯。
揺れる葉も
流れるせせらぎも
やっぱり優しく見える。
ナインは山梨県から...........
バローは福島県から...........
リンクは岡山県から...........
やっぱり優しい命の流れを感じる。
時々吹き抜ける風だけが冷たく、別のものを告げてくる。
心の外枠を震わせる。
それでもこの命たちは、それぞれの一歩を踏みしめていく。
それは脆く確かなもの。
川には水が流れ葉の影を揺らす。
まるで今も心のように。
「生と死の選択 (後編)」へ続く。