不思議なもので......
想えば届くものでもなく、
でもその届かない原因の大半は人の欲で...
そのムカつくほどの欲を発する他人があり、
同時に、
気づかぬところでそんな欲を自分も発しているわけで......
それに翻弄され、
死んでいく命たちにとってはたまったものではないわけで...
根底が悪である人の......少なくとも自分の
そんな悪に気をつけながら一歩一歩歩いてみても
それでも踏んでしまう命たち
もう歩かずに...
何も欲さずに...
永遠の一本の樹になれた方が正しいように思い...
想うのです

ネズミ捕りに掛かった子猫.....
あぁ、
捕り、という言葉は
もうその言葉を引いた意味の中に、
ネズミ捕り、と、あるのですね
捕られた方のネズミの必死さを見たことがあるのだろうか...
皮膚を剥がし、眼球を持っていかれても逃げようとする命を、
見たことがあるのだろうか...

昨晩...
もう零時を回った頃、
外から猫の鳴く声が聞こえた

それはとても甲高く、
母を呼ぶ声で、
だから子猫だなと、思った
ベランダに出て声の方向を確認してみる
成猫の声も聞こえたような気がする

急いで外へ行き、
尋常じゃない叫びと、暗さと、
思った以上に近いことを知り、
急いで懐中電灯を取りに...
そして、
数軒先の家の塀の隅っこ
物置と塀のわずかな隙間に仕掛けられたネズミ捕りを見つけた
もうそこから先は、
喜んでの不法侵入!
文句のある奴は出てこい!
と、ある意味怒りの矛先に期待するも.........
だぁ~れも出てこない
窓から覗きもしやしない
夜中だよ
こんなに大きな声で鳴いているんだよ
いや、
泣いて、いるんだよ!
真っ暗じゃん
ほんと、どこもかしこも真っ暗じゃん

べたべたに引っ付き、
お腹も、尻尾も、後ろ足も、前足も、胸も、首も、髭も................
どうするのよ、
俺ら人間の曖昧さや自分勝手さ、
どうするのよ
洗ったってとれるもんじゃない
毛を切ったってとれるわけじゃない......
こんな生まれたばかりの命に対して
何をされるかわからない恐怖
何をされているか理解できない恐怖
何度も何度もいろんなもので洗われ体力を奪われ
元を取り戻そうとする行為が命を奪っていっている

どれだけ流せば解放してくれる
どれだけ洗えば、その痛いものをやめてくれる......


ネズミ捕りから完全に離すのに3時間以上かかった
でもまだ体はどこもベトベト

足を動かせば別の足に引っ付き
尻尾を動かせば足に絡まる

黙って座っていればシートやタオルに引っ付き、
いくら小麦粉をはたいたところで次から次......

朝の4時を回り...
どれほど耐えなければならなかったか

お湯で流し、
乾かし、
小麦粉を体中にはたき毛を揉み、
オリーブオイルを体中に練りこむようにして少しずつ粘着質をそぎ落とし、
希薄した石鹸水で何度も洗い、
お湯で流し...
タオルで叩くように拭き、
ドライヤーで乾かし、
ベトベトする場所に再び小麦粉をはたく

まだ、
どこもかしこもベタベタで歩くことも困難です
でも本人の体力も考慮し、
今日はここまでにすることにしました
なんとか...
ご飯を食べてくれる体力が残っていてくれて、よかったです
午前零時過ぎから始まり...
もうすぐ朝の五時になろうとしていました
ごめんね
ほんと、
ごめんね


朝の散歩は、
いつ降り出してもおかしくない空模様です

姫、おはよう!


寝ずにあれこれ騒いでいたので、
今日はみんな寝不足
雨も降ってきそうな空模様なので、
今日も森組と緑道組の散歩に
あー、
なんだかこのところ、
そんな感じばっかりだなぁ


...ということで、
今日も散歩写真は森組の方だけ
お許しください



昨日のブログで書いた命のこと
迎えることが叶った命の、こと

二つの命を知り、
そのどちらもが起き上がることもできないほどで、
腫瘍が自壊していて、いつ逝ってもおかしくない命で...

その一つは、
ケアも入り、今は瀕死の状態からの回復を懸命に努力し、
付き添う人間側も願い努力しているとのことでしたので、
自分如きの出る幕じゃないことと思い、
遠くから回復を祈ることにしました

もう一つの命は、
偶然にも縁のある土地で、
誰もいなく、自壊し、いつ逝ってもおかしくないとのことで、
現地のボラさんに毎度毎度勝手なお願いをし(この県は地元の団体などじゃないと出せない!)、
本当は今日迎えに行きたかったのですが、
なんとなく、
理由はないのですが一日空けて明日とし、
迎えることが昨日の時点で確定していました

それに備え準備し、
今日も、やるべきことを後回しにし車やあれこれ準備を整え終えたのですが...
地元の団体さんなどが希望していると...
連絡が入りました
もしそれらすべてがダメだった場合、
連絡を入れると、
連絡が入りました
命とは、なんなのだろう......
地元が優先、
団体が優先、
それはもう、
全国あちこちで目の当たりにしてきているので、
そうですか.........................なのですが、
もしダメだった場合とは、
おい、お前ら、ふざけんなよ!
団体の看板を掲げてるんだろ
ダメとは、利用できなきゃ引き出さないってことか
おまえらが、ダメと言うな!
だから善意の金を集められるんだろ!!
そのおまえらは、
けっしてダメなど言うな!
そう言い................
全国あちこちの団体に笑われてきましたが......
馬鹿な俺にはそうしか思えないのです
利用するならしろ、
それで儲けるなら儲けろ、
それで生活をしているのだから堂々と晒せ、
そのかわり、
その分ちゃんと命を確実につなげろ!
馬鹿な俺には
そうしか思えないのです

明日の迎えは、
なくなりました
いや、
自分でなくしたのかな

自分の器がもっと大きなものだったなら...
と、思うのですが.........

ごめんね
と
思うばかりです

苦しいのは分かっているけれど
命を縮めているのも分かっているけれど
もう、何度目か......
今日も小麦粉からの試練を強いています

たったひとつのネズミ捕りのせいで.................
たかが人間一匹の今日のせいで......


ごめんね

ほんとうに、
ごめんね

どうか...
生きてくれますように......